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”働かないおじさん”、改め”働けないおじさん”

働かないおじさん
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本日のマーケット

  11月 9日(火)前日終値増減
日経平均29,285.4629,507.05-221.59
為替円/ドル113.06113.22-0.16
NYダウドル36,432.2236,327.95104.27

今日の東京株式市場は3日続落でした。前日米国市場3指数とも続伸したことより、日経平均も寄付きは高かったもののその後値を下げ、寄り天の安値引けとなりました。値下がり銘柄も8割ありました。後場の立ち合いが始まった段階で、円高が進んだため、それが手掛かりとして売りが進んだようです。

「働かないおじさん」は本当に働いていないのか?

自称”働かないおじさんから、自虐ネタをお送りします。

働かないおじさんと言えば、以下のような方を思い浮かべますよね。

・バレないようにパソコンのゲームで一日中遊んでいる
・喫煙所でタバコを吸いながら雑談ばかりして、席にはほとんどいない
朝から晩まで新聞や雑誌を隅から隅まで読んで過ごしている
・腕組みをして聴いたふりをしながら、会議で居眠りしている
・PCやOA機器が使えず、若い人に操作をお願いしている
・営業に行くふりをして、社用車で居眠りをしている人
・PCやコピー機が使えず、部下にやってもらう人

 こういう「不真面目でリアルに働いてない人」のイメージは多分にマスコミ的な虚像になりつつあります。このような人たちは、実際の現場では、そんなに多く存在しないと言います。

 かつてはこういう人もいた(今も若干、確実にはいます)のは確かでしょう。

 しかし、企業側も余裕がない状況に追い込まれた現在、こうした「働くことをボイコットしている人」 に対しては、さすがに注意・指導・懲戒・退職勧奨などの対応がなされているため、極めて少数派になってきています。

 一方、多くなってきている働かないおじさんは、以下のような社員に関するものです 。

その1 期待している成果が出ない(成果のミスマッチ)

 期待未満の成果が続いてしまっている状態です。 人間的には良い人で言われたこと を真面目に取り組んでいるが、仕事に対する創意工夫や自主的な学習が足りず、 単に与えられた業務をこなしている人などが当てはまることが多いです。特に50代の高給取りのおじさんにこのタイプが多いようです。年収700~800万円もらっていて、年収300~400万円の若者よりアウトプットできないおじさんです。

その2 仕事への意欲が不足している(意欲のミスマッチ)

 周囲から見て、やる気が無いと感じられる状態です。 特に、役職定年や定年再雇用などで役割や処遇が変化した場合に起こりやすいです。「肩書や給与が下がったので、その分だけ働く」という意図的な場合もあれば、「第一線ではなくなったので、あまり目立つと後輩や若手の邪魔をしてしまう」という遠慮から、意欲が下がって見える場合もあります。いや”下がって見える”のではなく、確実に下がっています。

その3 本人が良かれと思ってやっている言動がズレている(期待のミスマッチ)

 やる気はあるが、ピントが合っていない状態です。プレイヤーとしては優秀だったのに、管理職になって仕事を人に任せたりチームで成果を出したりすることができず、自分の力で解決しようとして部下の動きを止めてしまう人などが、このタイプに分類されます。

その4 成功体験が邪魔して話が伝わらない(コミュニケーションコストの問題)

 以前はエース社員として活躍していたものの、考え方や意見が次第に最新の環境や手法と合わなくなり、そのことに本人が気付けない状態です。会社やチームが新しいことを始めようとすると過去の経験から否定的な意見を出して会議を白けさせたり新しいやり方に反発したりする人もいます。本人も上司も自分の成功体験に自信があるほど、コミュニケーションが感情的になったり対立的になったりする場合があります。口にチャックが必要ですね

その5 年上部下・年下上司が、お互い遠慮してしまう(心理的コストの問題)

 上司と部下の年齢や勤続年数が逆転している状態についての問題が増えているそうです。どちらの言い分も一理ある場合など、お互いに遠慮して最終的な行動や結論が中途半端になったりします。現在の上司にとって元上司だったり部署の大先輩だったりするケースもあるため、上司・部下双方がなかなか腹を割った話がしにくい場合があるのです。

その6 改善や変化をするのに時間がかかる(時間的コストの問題)

 長年の行動が習慣化されていて、改善に時間がかかる、または改善してもすぐに元に戻ってしまう状態です。注意・指導を行った時はひとまず改善するのですが、本質的な納得や行動変容まで至っていない場合、時間が経つとまたもとに戻ってしまうため、忙しい上司ほど「この人には言っても無駄だ」と短絡的に判断しがちです。まず、「行ってもの無駄だ」と言って放置されますね。

「働かない」ではなく「働けない」ことが問題

 以上のタイプ1~6に該当するおじさん社員は、決して悪意を持って「働かない」わけではありません。また、勤労意欲がないわけでもなく、本人としては、真面目にコツコツやっているし、また、今までそれなりに頑張って働いてきた、成功してきたという自負を持ち合わせている人も多いです。

 そして本人としては意欲を持って働いているけれど、周囲の期待に対して十分な成果が出せなくなってしまっているため、「あの人は働いていない」というレッテルを貼られてしまっているのです。つまり、「働かない」のではなく「働けない」のです。

 本人には全く悪意はありません。だから企業側からすると”たちが悪い”のです。

 もう一度言います。働かないおじさんはまったく働いていない(あるいは意図的にサボっている)わけではありません。働いてはいるものの、周囲の期待する役割と成果や行動にギャップが生じてしまっているので、働いていないように見えるのです。

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