55歳からでも失敗しない投資ルール(書籍紹介)
元証券マンである独立系金融アドバイザーの五十嵐修平氏が、金融機関の内部事情も垣間見せながら助言してくれています。
運用を始めるのは早いことに越したことはないですが、現役で働く50代であれば、今からでも老後資金の準備は十分間に合うと言ってくれています。50代のおじさんが始める資産運用のポイントは「期間」と「資産配分」となります。
ウォーレンバフェットという「投資の神様」と呼ばれている方がいまして、アマゾンのジェフベゾス氏との会話の中で「ゆっくり金持ちになりたい人なんていないよ」と言った話は有名です。多くの人は短期間でお金持ちになりたいと考えてしまいリスクの高い投資(投機)に走ってしまいうので、逆に資産がマイナスになってしまうケースがほとんどなのだそうです。しかし、ウォーレンバフェットはゆっくり着実ににお金を増やす方法を実践しているのだそうです。本書も同様にゆっくり着実にお金を増やす方法を紹介しています。
50代からはゴールベースのコア投資をしよう
結論を先に申し上げるとポイントは以下の5つになります。
・5年以上の中期を見据えた投資をする
・企業収益の成長に着目する
・利子・配当輸入を積み上げる
・複利運用を意識する
・簡単で悩まないから、続けられる
3つの分散を意識する
<銘柄の分散>
要は銘柄の分散ができている投資信託を買いましょうということです。個別株はハイリスクハイリターンでその未来予測するのはプロでも難しいものです。投資信託の中では手数料の安いインデックスファンドがお薦めになります。
<時間の分散>
一言でいうと「長期運用」をしましょうということになります。金融庁のレポートでも20年の保有だと2~8%に収れんするというデータがあります。更にジェレミーシーゲル博士の「株式投資」という書籍の中でもハイリスクな株式でも17年以上保有でマイナスがなくなることを強調しています。
<値動きの分散>
株式では、マイナスが17年でなくなるとのことでしたが、債権と組み合わせることによりその期間が短くなります。日本のGPIF(年金積立金運用独立行政法人)のアセット(国内株式・国内債券・海外株式・海外債券=1:1:1:1)の比率でシミュレーションすると7年の運用でマイナスがなくなることが紹介されています。
人生を3つのフェーズで考える
<第1フェーズ>
50歳までは株式を中心に資産形成を行うようにしましょう。特に若いうちは人的資産からの収入もありますので積極的な運用がお薦め、また、まったお金が少ないですから積立投資を利用するのがよいそうです。
<第2フェーズ>
50~70歳は、徐々に守りの資産である債権に分散をしながら資産運用をしましょう。
<第3フェーズ>
それ以降は、目的に応じてゴールから逆算して計画しましょう。ケーススタディがありますので紹介します。
1)セカンドライフを充実したい
55歳のおじさんが手持ちの3000万円の資金を10年後に5000万円にして生活基盤を盤石にしておきたいとのケースで考えてみます。まず、投資信託(株式+債権)に2000万円を入れ、年利3%で運用します。これが10年後には2687万円になります。残りの1000万円は生活防衛資金の意味もありそのまま保有します。更にAさんはまだ55歳ですから65歳まで働いて毎月8万円を世界株に投資したとすると、その世界投資分だけで65歳時点で1311万円になります。そうすると合計約5000万円になることが分かります。
55歳時点で手元資金3000万円
①投資信託(株式+債権)3%で運用 ⇒ 10年後2687万円
②現金1000万円そのまま保有 ⇒ 10年後1000万円
③給与から毎月8万円世界株へ投資※ ⇒ 10年後1311万円 合計4998万円
※6%想定
2)子供や孫に資産を残したい(暦年贈与と30年超の長期運用)
2つの方法を組み合わせます。ひとつは毎年110万円ある暦年贈与(贈与税がかからない)を活用し、お子様に渡します。そして二つ目はそのお金を全額世界株式に30年長期運用するのです。取り崩しはさせません。若者ならば、自分が定年を迎えた頃が売頃になると思います。なんと30年後の資産額は630万円になっています。更に子供はスルーして孫が引き出すと想定すると運用期間は60年になるので、資産額は3600万円を超えてきます。
このように金融のプロでない私たちが失敗しないためには”時間を味方につける”のが鉄則です。
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