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根拠なき自信をもつ投資初心者

投資信託
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本日のマーケット

  4月 20日(月)前日終値増減
日経平均28,508.5529,100.38-591.83
為替円/ドル108.10108.070.03
NYダウドル33,821.3034,077.63-256.33

 今日の東京株式市場は、大幅続落です。92%の銘柄が下落しており、全面安と言える展開となりました。背景としてはコロナ感染拡大により景気回復が遅れるとの見方、米中対立において日本が前面に立たされる可能性が出てきて中国と関連が深い企業の株が売られたとの見方です。また、日銀のETF買いもあったようですが、弱い動きに終始しました。

「私は勝てる!」根拠なき自信をもつ投資初心者、相場の養分に?

 本日は投資初心者に関する情報を見つけたので紹介させていただきます。

「自分は投資が上手だ」と考える投資初心者

 自分を客観的に評価するのは、どんな場面でもとても難しいことです。問題なのは、自分で自分を評価するときのほうが、他人が自分を評価するときよりも高く評価しがちだ、という点です。

 冴えないおじさんサラリーマンが人事考課に不満を持つことは多いですが、「自分は優秀なのに人事は自分を不当に低く評価している」という不満ばかりで、「自分は優秀ではないのに、人事は自分を高く評価しすぎだ」と不思議がる人は滅多にいないですよね。

「自分は投資が上手だ」と思い込み、過大な投資をして大失敗…という事態に陥るのも、上述と同様、重大なリスクなのです。

株や為替を「理屈で予想する」のは、やめておいたほうがよい

 さて、株価や為替は理屈通りに動きかないということは、ちょっと投資をやっている方ならば経験的に分かっていますよね。最大の理由は、株価や為替が「美人投票」の世界だからです。「人々が上がると思うと皆が買うから上がり、人々が下がると思うと皆が売るから下がる」という、イギリスの経済学者ケインズの「美人投票」の理論の通りです。

 つまり「株価が上がる(もしくは下がる)という噂が流れるか否かで、株価が決まる」というわけです。そんな価格変動があるなら、理屈通りとはいえません。バブルとその崩壊も、理屈どおりに株価等が動かない事例のひとつです。「崩壊が予想できないから、バブルが拡大するのだ」といわれた日には、なおさら理屈で考えても仕方がない、という思いが強くなりますね。

 株価が暴落すると、借金して株を買っている人たちの売り注文が増えたり、初心者による「狼狽売り」が加速したりして、さらに株価が押し下げられます。それを見越した投機家たちは、あらかじめ株を売っておくといった、周到な動きも見せたりします。

 このようなことから「株価や為替を理屈で予想しようと考えること自体無理なのだ」と、スパッとあきらめることが重要です。

株・為替の短期売買は「ギャンブル」だと理解する

 皆さんが株や為替の短期売買(FX取引を含む、以下同様)に興味があるのであれば、止めるつもりはありません。「株価や為替が予想できない=負ける確率が高い」ということではなく、「勝てると思うべきではない」というだけのことです。「いや、自分なら勝てそうだ」と考えているなら、それは危険なことである、といっているだけです。

 確率が5分5分なら、カジノでルーレットをやるよりも期待値が高い。ならば、カジノへ行かずに株の短期売買等で賭け事を楽しもう…というのであれば、それは合理的な行動だといえるでしょう。どうせ賭け事を楽しむなら、胴元の取り分が大きいカジノよりも期待値が高いほうがいいに決まっています。

 ただ、2つだけ注意点を記しておきます。カジノに老後資金を持っていく人がいないのと同様、短期売買に老後資金を投じるのはやめましょう。賭け事はあくまでも「小遣いの範囲内」で遊ぶことが大前提です。もうひとつ、カジノは予想外の損を被ることがありませんが、短期売買は株価や為替レートが大暴落(あるいは大暴騰)して、予想外の損失を被るリスクがあります。過去、一晩で株やドルの価格がどれほど動いたことがあるのかを調べ、それほどの値動きがあっても損失が許容範囲内に収まる程度の賭け金で楽しむようにしましょう。

投資初心者は、株価を「理屈で予想」したがるが…

 株式投資を始めようと考えている人は、得てして「株価を予想し、値上がりしそうなときに買い、値下がりしそうなときに売ればいいだろう」と考える人が多いのです。しかし、実際にやってみればすぐにわかると思いますが、株価を予想するのは簡単ではありません。

 投資初心者は「株価は理屈通りに動く」という思い込みから、理屈で株価を予想しようとする人が多いのです。しかし、実際には株価は理屈通りには動かないので、理屈で株価を予想することは、あまりお勧めできないというわけですね。

そもそも株価の動きは「理屈では説明できない」

あえて「投資初心者は」と書いたのは、長い間投資をやっていれば、株価は理屈通りに動かないということを、自然に学んでいくからです。つまり、「理屈通りに株価が動くだろう」という思い込みから株価を予想&投資をし、その結果、何度も失敗を繰り返して「株価の動きは理屈では説明できない」ということを、身をもって思い知るのです。

 短期的な株価が理屈通りに動かない理由として最も重要なのは、先述した通り株価が「美人投票」でであることですが、それ以外もさまざまな要因があります。「なぜバブルが発生し、なぜ崩壊するのか、そして崩壊するのはいつなのか…」といったことは、どんなに考えたところで、理屈では説明ができないのです。例えば株価が暴落しているときには、オーバーシュートする場合が多いのです。株価が適正な水準を上回って推移しているときに株価が暴落すると、適正な水準を超えても下落が続くこともしばしばあります。
 投資初心者が「株価が暴落して適正価格を下回ったから株を買おう」と考えて買い注文を出しても、その後も株価が下がり続けるのを見て、怖くなって売ってしまう(=狼狽売り)、という行動を取りがちです。

「株価が下がりそうだ」という噂が流れれば…

 株価が理屈通りには動かない最も大きな理由は、株価が上がりそうだという噂が流れれば、みんなが株に買い注文を出すので、実際に株価も値上がりします。逆に、株価が下がりそうだという噂が流れれば、皆が株に売り注文を出すことによって値下がりします。その噂が流れた理由を探ったところで、わかるわけがありませんし、今後発生するであろう噂を予想するなどなおさら不可能です。このことからも、株価を理屈で予想しようという試みは、しょせん無理だということです。

いまの市場が「バブルかどうか」判明するのは先のこと

 それほど頻繁ではありませんが、バブルが発生することがあります。株価が適正な価格を大幅に上回っても、みんなが株価に強気なので買い注文が増え続け、株価が上昇を続けるという現象ですね。

 人々が「いまはバブルだ」と認識している場合と「バブルの匂いはするが、バブルか否かは不明だ」と考えている場合がありますが、いずれの場合も「なぜバブルが発生したのか」「いつ拡大して崩壊するのか」といったことは、理屈では説明できませんし、そもそも理屈で予想しようと思っても上述の通り無理です。

 バブルというと「滅多に起きないこと」だと考える人も多いようですが、日本では平成バブルが起き、アメリカではITバブルのほか、リーマン・ショックの原因となった不動産バブルが起き…といった具合に、意外と頻繁に発生しているのです。日本におけるたった今の局面も、バブルかもしれないといわれています。それについては、「バブルか否かははじけてみてはじめてわかる」ようなので、現時点ではどちらともいえないです。

大量の狼狽売りが起これば、株価下落は加速する

 株価が適正水準を上回って推移しているときに株価が暴落すると、適正水準を下回ってもさらに暴落を続ける場合が少なくありません。理由のひとつは、借金をして株を買っている人が、借金返済のために泣く泣く「売り注文」を出さざるを得ないからです。株価の暴落により、投資初心者が狼狽売りをしがちだと上述しましたが、狼狽売りが大量に出ると、株価はさらに値下がりしていきます。このような動きをあらかじめ予想して先に売っておく投機の存在も、株価の暴落がひときわ大幅となる理由になります。
 こういった一連の動きは、理屈で考えてもなかなか予想しづらいでしょう。「株価が暴落して適正水準を下回ったのだから、そろそろ下げ止まるだろう」などといった考えは、投資家にとって間違いのもととなり得るのです。

長期投資なら、値動きを「理屈で読む」ことも可能に

 株価は予想通り・理屈通りには動かないので、投資初心者が株価を予想するのは危険ですが、とはいえ、それは株価の「短期的な変動」に関することであり、株価の長期的な動きを見るなら、比較的「理屈に合った動き」をする場合も多いのです。つまり、株式の短期投資をする場合には、理屈で株価を予想することはほとんど不可能だといえますが、長期投資をする場合には、しっかりとした理屈を持って株価を予想すれば、ある程度株価は予想できるといえるのです。
 もっとも、しっかりした理屈を持って株価を予想するということ自体、投資の初心者には容易なことではありませんから、そこは専門家の意見を聞いてみる、勉強する、少額でもよいから経験を積む等の工夫が必要なところだと思います。

個人的には、少額から積立でインデックス投資の分散投資をされるのが良いかと考えております。

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