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”節約” 早期退職を成功に導く大切なスキル

早期退職
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本日のマーケット

  8月 19日(木)前日終値増減
日経平均27,281.1727,585.91-304.74
為替円/ドル109.65109.74-0.09
NYダウドル34,960.6935,343.28-382.59

 今日の東京株式市場は、一転反落となってしまいました。トヨタ自動車が4割生産減(コロナと半導体供給不足起因)との報道で一気に地合いが冷えてしまい、日経平均も一段安となってしまいました。

”節約”こそ、早期退職を成功に導く!

 経済的独立を果たし、早期リタイア(FIRE:Financial Independence, Retire Early)の実現を目指したい。このFIREを「真夏の夜の夢」に終わらせず、現実のものとすることはできるのでしょうか?

キーワードは”節約”とキャリア形成のセット

 このFIREは運用だけではなく、キャリア形成をしっかり見つめ直すことが第一歩です。しかし、キャリアアップして高年収を獲得したからといってそれだけでFIREに達するわけではありません。むしろ、どんなに多く稼いだとしても「節約」を意識しない限りFIREどころか60歳まで働き続けることになると思います。

 たとえば、「いいちこ」(三和酒類)という庶民的価格帯の麦焼酎があります。年収が低いときにこれを愛飲していた人が、年収が2倍、3倍とキャリアアップしたとき、そのまま同じお酒を飲むでしょうか。多くの人は高いお値段のお酒にシフトしていきます。あるいは外食をして飲むようになります。もちろん「せんべろ」(1000円で酔えるような立ち飲み)ではなく、食事代も高いお店に足を向けます。

 こういう人は「年収増=支出増」となるので、年収が増えても一向に貯蓄額が増えていきません。これはこれで高いビジネススキルの成果を実現した成果として生活の質的向上を手に入れているわけで、間違いとはいえないのですし、年収に見合った消費をしたいと思う心理はごく当たり前ですが、これでは、FIREは達成できないと言います。

 FIREを目指せるタイプの人は、年収1000万円になっても、量販店で「いいちこ」を買って自宅飲みをするタイプです。

年収の半分以上をためる覚悟を

 「今の楽しみ」のためにお金を使わず、「将来の安心と楽しみ」のために経済的に備えるのがFIREの基本的な考え方です。実はこれ、資産形成やマネープランニングの基本的な考え方とも一致すると言います。

 行動ファイナンスでは「近視眼的損失回避」と呼んだりしますが、老後の豊かさのために「今月の1万円の消費を我慢する」というのはなかなか難しく、しばしば将来への備えはおろそかになります。最悪なのは「前借り」をしてしまうキャッシングなどです。

 FIREチャレンジをする人の素晴らしいところは、早期リタイアという壮大な夢をあきらめず、節約をして資産形成に励むことです。しかも徹底的に節約をし、資産形成を加速させようとします。

 たとえば、22歳からスタートして45歳で早期リタイアをしたいとすれば、23年間の稼ぎから20年分以上の生活費をためなければいけないわけですから「1年稼いで、1年分以上の生活資金をためる」という覚悟が必要になります。それこそ年収の半分以上をためるようなチャレンジが必要になってきます。

どこまで生活費を削るか 自分と家族と一度向き合う

 どのくらい貯蓄をしていくかですが、多くの場合「家計を赤字にしないこと」「一定の貯蓄をして中長期的なマネープランに備えること」という観点から、高くても貯蓄率は25%くらいをイメージしていますが、実際にやってみると、普通の生活をしながら25%をためることはそう簡単ではありません。ましてや、50%以上を目指すなんて生半可な目標ではできないことが分かります。

 ここは、自分と(家族があれば家族とも)しっかり向き合ってどこまで追い込めるか考えてみることが必要だと思います。目の前の20年間、徹底的にシンプルライフにしていてもなお目指すのであれば、揺るぎなき決意のもと徹底的な節約を行うことになります。

 現実の生活もある程度充足したいと考えるのであれば、実現可能な貯蓄率を見極め、またそのペースで達成しうる早期リタイアの年齢を設定していきます。例えば、貯蓄率25%は老後の備えとして励みますが、40代でのリタイアは無理に追わず55歳を目標に変更してみる?といった感じです。

年収増でも徹底的な節約をしていく覚悟で実現できる!

 そう考えてみると、キャリアアップと節約との合わせ技を抜きにFIREに向けた資産形成は語れないことが分かります。どんなに貯蓄率が高くても、年収が200万円台では、毎年の資産形成はハイペースにはなりません。やはり高年収を目指す努力が必要となってきます。

 一方で、年収を高めたときに、貯蓄率を下げないこと、むしろ貯蓄率を上げていくぐらいの自覚を持つ必要があります。ここは意識を高める必要があり「年収が増えても生活水準は現状維持」とするくらいが理想的なFIREチャレンジです。

 キャリアアップと徹底的な節約の合わせ技は頑張れば頑張るほど効果が生じてきます。ただし、削りすぎて無味乾燥な人生とならないような「ほどほどの支出」も意識したほうがいいと思います。

 例えば動画見放題のサブスクリプションサービスに課金したり、使い勝手の悪くなったタブレットを買い替えたりするくらいは、ムダな支出ではないはずです。コストは意識しつつ、趣味にもお金を使っていいのです。毎年400万円ペースでためていても、毎日が無感動で味気ないというのなら、たとえFIREを実現しても無味無臭な日々になってしまいます。

 FIREすること自体を目標とせず、FIRE後どう生きたいかという将来図を描いて、FIREチャレンジと現実の生活とのバランスを取ることが重要だと思います。

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