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早期退職 退職後「一度ゆっくり」が危ない

早期退職
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本日のマーケット

  5月 10日(月)前日終値増減
日経平均29,518.3429,357.82160.52
為替円/ドル108.71108.600.11
NYダウドル34,777.7634,548.53229.23

 今日の東京株式市場は、3日続伸となりました。7日の朝方に米国雇用統計が想定外下振れで発表され、ネガティブに反応すると思いきや、マーケットは金融緩和が長期化するとの見方でニューヨークの3指数ともに続伸しました。しかも、ダウ、S&P500は史上最高値更新。東京市場もこれを受けて続伸したようです。

還暦間際での早期退職「一度ゆっくりしたい」ですよね。

 50歳代で早期退職をし、退職金も受け取ったのち、改めてシニア枠などで再就職などとして再雇用を目指されている方がおられるかもしれません。もちろん、再雇用など希望せず、あなたに十分な退職金や貯蓄があるとしたら、「いったん仕事を辞めてのんびりしたいなぁ」などと思っていないでしょうか?  その考え方、もしかすると危険かもしれません。

50代早期退職後のブランクで最悪のシナリオに

 多くの企業は、応募者の直近のブランクを気にするそうです。特にシニアについては、直近で長いブランクがある人材を採用したがりません。若く元気なシニアが増え、シニアが働くことが一般的になったとはいえ、「シニアは使えなさそう」と考える会社もまだ多く、また、シニアは他の年齢よりも即戦力であることが求められるため、直前の経験やブランクが気にされやすいと言います。
 妊娠・出産や子育てといったライフイベントや、大きな病気・ケガなどがない限り、60歳未満の人で長いブランクがあるということはあまりありません。収入源がないまま、長い期間を過ごすのは、難しいでしょう。
 しかし、50歳以上の方の場合はブランクが空きやすくなります。60歳定年が見直されてから日が浅い上、冒頭のとおり、現在でも「60歳で定年、その後は再雇用」という企業も少なくありません。また、60歳定年の場合、60歳で退職金が出ますし、再雇用の契約も結ばずにそのまま退職する自由もありますね。
 そのため、60歳を一区切りに「ちょっとのんびりしようか」と思う方も多いのです。
 60歳定年が当たり前で、年金も60歳からもらえた時代には、そうした考えで60歳を境に悠々自適な生活を目指し、現役時代にはできなかった趣味や旅行、家族との時間を楽しむ生活を楽しむこともごく普通のものでした。
 もちろん、現在でも貯蓄などの資産が十分にあり、年金も公的・企業・私的を含めて金額に余裕のあるシニアはそうしたライフプランを描けるでしょう。しかし、今や年金の支給開始は65歳。2019年には、年金だけでは老後の生活に2000万円足りないという報告が金融庁から出され、いわゆる「2000万円問題」(最近は3000万円と報じる記事もある)となるなど、これまでの老後の生活とは大きく様変わりしています。
 そんな中、60歳で退職し「ちょっとのんびり」してキャリアにブランクを空けてしまうことは、最悪のシナリオにもつながる危険があるのです。

採用担当からの評価はまるでニート同然?

 前述のとおり、企業は応募者の直近のブランクを嫌う傾向があります。シニアについてはなおさらと言います。
 もし、60歳で退職し、2、3年を無職で過ごしたのち、「やっぱり働きたい」と仕事を探し始めたとしても、今度はなかなか仕事に就けなくなる、という可能性があるのです。
 さらに、ブランクの理由が「定年退職」からの「ちょっとのんびりしたい」というものであると、さらに企業の採用担当者からは、評価が下がります。
 「家族の介護」がブランクの理由ならば、仮に介護が必要な方が亡くなった場合、また仕事に戻れると判断できますし、「本人の病気」が理由でも、健康面の不安は残るものの、治っているならば問題ないと判断する企業も多いでしょう。
 しかし、「定年退職」から「ちょっとのんびりしたい」という理由は、採用担当者として判断が難しいものです。自然な理由のようにも思えますが、やっぱり働きたいとなったら「のんびりしたい」が“再発”しないとも言えず、採用担当者によっては「やる気がない・仕事への熱意がない(失った)」と判断されかねません。
 近年は60歳以降の転職・再就職も、以前よりだいぶ盛んで一般的なものとなりましたが、それでも若い方よりも就職が難しいことに変わりはありません。シニアの再就職がただでさえ難しいところにブランクを空けてしまうと、どんどん次の仕事に就きづらくなってしまいます。
 そもそも、シニアの再就職は、すぐには決まりにくく、時間もかかるもの。60歳の定年退職からすぐに次の仕事を探し始めたシニアでも半年や1年、仕事が見つからないという方も珍しくありませんが、ブランクが空くと仕事が見つからない期間がどんどん伸びてしまいます。
 では、仕事が見つかるまでのつなぎや、とりあえずの仕事として、希望とはまったく違う仕事内容や条件の求人に応募するのはどうなのでしょうか?
 これも次のキャリアには活かしにくく、避けたい選択肢となります。60歳を過ぎると求人自体が減り、どうしても希望の職種や条件を諦めなければならないケースも多くなります。しかし、経験・スキルが連続しない仕事を転々としたり、極端に条件の悪い仕事に就いてしまったりすると、そこから希望の職種・条件に戻すことはさらにハードルが高くなります。

でもちょっとはのんびりしたいですよね

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