もう我々”働かないおじさん”は充分会社には尽くしましたよね。そんな思いを持っている還暦間際の方もたくさんいらっしゃると思います。しかし、雀の涙の退職金だけでは、生活費は何とかなるとしても、65歳の年金支給まで時間を有意義に過ごす軍資金が圧倒的に足りません。また、社会と離れることによって疎外感も半端なく出てくるといった弊害もあります。
でも今の会社とはかかわりは持ちたくない、頼りたくない、再雇用制度は使いたくない、といった方も少なからずいらっしゃると思います。そんな方に「ひとり起業」をお薦めしております。
40代で積み立てNISAとiDeCoを開始して、50代で生活スタイルをミニマム化、60代はなるべく永く働くことが老後破産を防ぐ方法ですが、既に40代の積み立ても、50代のミニマム生活もできずに還暦直前に来てしまった方は、残った”永く働く”方法を選択するしか道が残されていません。
だからと言って、現役時代のように会社に安い給料でこき使われるのが分かっている方は、違う選択肢があるのならばチャレンジしてみたいと思いますよね。
ひとり起業(フリーランサー)が、安定した仕事を得るためには?
会社員に比べて安定性に欠けると思われてしまうフリーランスですが、安定して仕事をしていくためには何が必要なのでしょうか。ある日突然仕事が無くなった…ということがないように、いくつかのコツがあります。
サラリーマン脳からのいち早く脱却する
我々働かないおじさんは、主体的に動くことがある意味制限され、与えられた課題に対し効率よくアウトプットするといった業務のスペシャリストです。効率よくアウトプットすることには経験もあり長けていますが、潜在課題に気がついて顧客の満足の一歩先を行く提案をしていくというのが苦手です。働かいおじさんが会社でこれをやると”勇み足”になるケースがあり、逆にメンバーの足を引っ張ることになるのでそういった思考回路は停止させているのです。
フリーランスを軌道に乗せるためには、この顧客満足の一歩先を行く”勇み足”が必要なのです。そのためには、小学校から頭と身体に叩き込まれている”与えられた仕事に対するアウトプット”というサラリーマン脳からの脱却が絶対に必要と感じます。
「生活できない」と嘆く前に、目標をしっかり立てる
フリーランスは自分が主体となって仕事をしていく事業主ですので、しっかりと目標を立てて、かならずその目標を達成していくことが重要です。たとえば「今月は40万円の売上を立てる」と目標を立てたら、その目標に必要なストーリーを組み立てていきます。職種によると思いますが、たとえば「月収40万円のために1日2万円売り上げる」とか「20万円の案件を2本取る」など、目標を実現するための方法を組み立てましょう。
目標を達成するためには、営業活動をして、仕事を受注するタネをまいたり、価格設定を変えて収益を上げたり、工夫していく必要があります。
仕事がなくなったときの代わりを用意しておく
フリーランスは基本的に案件ごとに業務を受注します。いくら大口案件が来ても、その案件が終わったら、また仕事がゼロになってしまう可能性もあるのです。だからこそ、いつ案件がなくなっても大丈夫なように、代わりになる案件を常にキープしておくことも大切となります。雇用関係を結んでいる社員を会社都合で勝手に切ることはできませんが、業務委託の場合は、「必要なくなったから」と契約を突然終了される可能性があります。
たとえば当面は大口案件にかかりっきりで他の案件を受注できなくなりそう…そんなときにも、それ以外のクライアントに事情を説明して、友好な関係を持続させておきましょう。そうすることで、突然契約終了となったときのリスクヘッジができます。
さまざまなチャネルへの種まきが大切
また、安定して仕事を得ていくためには、多方面からの依頼が来るように準備しておくことが必要です。いつも同じチャネルからのみ案件を受注していた場合、何かが起きてそのチャネルが使えなくなった場合に対処できません。
たとえば、フリーランスエンジニアの場合、クラウドソーシングサービスのみの受注に依存していると、もし何か事情があってクラウドソーシングサービスの手数料が改定され大幅に引き上げられたりしたら、売上が激減してしまいます。
直接取引や、友人の紹介、自分のホームページからの問い合わせなど複数のチャネルから依頼が舞い込んでくるように工夫しておけば、ひとつのチャネルが使えなくなっても対処できます。
SNSを営業マンとして活用しましょう。
SNSが世界に与えた影響は大きく、生活スタイルが一変しました。フリーランスや個人事業主にとって、一番大変なのは営業です。いくら腕が良くても、自分の存在を知ってもらえなければ仕事に繋がりません。今の時代は、SNSを上手に利用すれば「SNSが自分専用の営業マン」として活躍してくれます。ほとんどコストをかけずに利用できるので、積極的に活用していけばバブル期のフリーターとは違った世界が見えてきます。
フリーランスは自分の好きに動ける働き方
最後に「ローンが組みにくい」「安定しづらい」などのデメリットばかりに目が行きがちですが、成功しているフリーランスは、会社員時代の何倍もの売上を達成し、同時に自由なスタイルの働き方を手に入れています。
与えられた仕事をこなすのではなく、自分がしたい案件だけを選んで仕事できるのが、フリーランスのよいところでもあります。いつでも仕事が安定して舞い込んでくるような状況を自分で作り上げて、会社に縛られない独立した働き方を実現していきましょう。
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