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冴えないおじさん上司の処世術「なにもしない」

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「空回り」していると感じた時、自問自答してみよう

 冴えない働かないおじさんサラリーマンの中には、管理職のポジションにおられる方ものいらっしゃるのではないでしょうか?そんなおじさんの「あるある」をご紹介します。 

 部下がいつも受け身で、自分で考えて動かない」「きちんと指示したのに、部下がそのとおりにしない」……。こうした悩みを抱える管理職の方は多いのではないでしょうか。「自分より能力の劣っているおじさんが管理職にいてそんな指示に従えないよね」なんて思われているのではないかと自分で自分を貶(おとし)めるような余分なこと考えていませんか?

 自分が管轄するチーム内では、業務は滞りなくまわっていて一定の成果も出ていのでけれども、上司である自分(冴えないおじさん)とチーム内の部下との人間関係のつながりが、どうも弱く感じる、部下と対話する機会があっても、話しかけるのはいつも自分のほうからで、それに対する部下の反応もイマイチだし、自分がすごく空回りしている気がするな?

 このように、チーム内の空気に「空回り感」を察知したおじさん上司ほど、「なんとかしなければ」と奔走して喘ぎます。コミュニケーション改善のヒントを求めてセミナーに参加したり、部下のモチベーションアップについて書かれた本を読んだり、飲み会に誘ってみたり……。しかし、付け焼刃のテクニックを実践したところで、根本的な解決には至らず、状況は変わらないことがほとんどです。

「何もしない」のがいちばん

 この「上司である自分だけが空回りしている気がする」。そう感じるときの処方箋は、ずばり積極的に「何もしない」のがいちばんというものです。

 ただし、「そのまま放置しましょう」ということではありません。冴えないおじさんのあなたは上司として、チーム全体で成果を出すために全速力で走り続けてきています。これを機に一度立ち止まってみてください。そして、冷静な目で現在、チームで何が起きているのかを「観察」してみることが状況を打開する強力な一歩です。

  観察の対象は、大きく2つのものに注目してみます。ひとつめは「自分の内面」です。今、自分の中で「どのような感情」がわき上がっているのか。また、「どのような欲求」があって、「何をしたい」と考えているかなどを観察してみます。仕事ができるビジネスパーソンほど、自分の感情を隠し、何事もなかったかのようにふるまうのが上手です。ビジネスシーンでは「自分の感情を表に出さない」ことが求められるため、多くの上司が仕事における自分の感情に目を向けない傾向を強く持ちます。そのため、自分の感情を理解して上手に活用していくという「EQ」のスキル※を活用できずにいる人がとても多いと言います。部下との信頼関係がなかなか深まらず、チーム内で自分が空回りしているように感じる一因は、ここにあります。※人の気持ちがわかる能力のこと

 今の時代、結果を出せるチームであり続けるには上司・部下間の信頼関係づくりは必須です。したがって、おじさんにとってEQのスキルを磨いていくことは不可欠です。その最初のステップが、「自分の内面」の観察になります。

他者の感情も推測しやすくなる

 自分の感情を観察することに慣れてくると、自然と「他者の感情」にも意識が向くようになります。そうすると、ある状況下でその人が何を感じているのか、自分の言葉や行動が相手にどんな感情を引き起こしているか、ある程度なら推測できるようになりますので、自然と周囲への対応の仕方にも変化が生まれてきます。
 あるおじさん上司のケースです。そのおじさんは自分の中に怒りの感情があっても、気づかないフリをしていました。そのせいか、自分では無意識に部下に冷たく当たっていたといいます。ところが、自分の感情を観察し始めたとたん部下への対応が変わったそうです。例えば、部下に対して怒りの感情があっても「この感情をそのまま伝えれば、部下を萎縮させる。部下がより受け止めやすい言葉に変えられないだろうか」と知恵を絞るようになったそうです。また、「今、怒りの感情を数値化すると8くらいだな。これが2に下がるまで、コーヒーでも飲んで落ち着くか……」といった冷静な判断ができるようになったとのことです。
 日々の部下とのやりとりでも、その時々の相手の感情を想像するようになりました。「相手はきっとこんな気持ちだろうから、こういう言葉をかけよう」「こんな態度で接しよう」と、発想と行動を変えると、以前と比べて、部下の反応がかなりよくなったとのことです。

「今、起きていること」を観察する

 二つ目の観察対象は、「今、自分の周囲で起きていること」です。自分のチームを客観的に見て、現在どのような状態なのかを観察しましょう。この場合、次の3つを自問自答すると、客観的な観察がしやすくなります。
 ① チームとして、何がうまくいっているのか?
 ② チームがよりよくなるために、何が必要か?
 ③ ①と②の考察から気づくことは何か?

 ①について、「チーム内で空回りしている」とはいっても、その中で「うまくいっていること」もあるはずです。まずそれを具体的に洗い出してみましょう。どんな小さなことでも構いません。「ここはうまくいっているんじゃないか」という点を文字にしてみましょう。一方、「チームがもっとよくなる」ために、何が必要なのかも検討します。これが②です。最後の③で、①と②を考えていく中で、気づいたことを明らかにしていきます。

 悩みがあると、「すべてがダメだ。うまくいかない」と全否定してしまいがちですが、3つの自問自答によって、うまくいっている部分があることに気づくことができます。うまくいっている部分を明確にしたうえで、改善すべき点を探り、取り組むべき対策を具体化することで道は必ず拓けます。

あせらずに一度、立ち止まる。遠回りのようで状況を打開する最短かつ最善の方法です。

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