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ミライの授業 5つの道具が手に入る(第二の人生開始にあたり)

人生楽しまないと!
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本日のマーケット

  4月 13日(火)前日終値増減
日経平均29,751.6129,538.73212.88
為替円/ドル109.36109.37-0.01
NYダウドル33,745.4033,800.60-55.20

 今日の東京株式市場は、反発となりました。昨日の下げを取り戻した形になりました。特に意味のある動きのように見えません。ファーストリテーリングの寄与度が半分程度あったもののハイテク分野の銘柄が弱い動きでした。

未来を予測する最善の方法はそれを発明することである。byアランケイ「パソコンの父」

 若者のバイブルとしてベストセラーになった「僕は君たちに武器を配りたい」の著者である瀧本哲史さんの書籍を紹介したいと思います。瀧本さんは麻布高校、東京大学、マッキンゼー後京都大学の客員准教授という黄金の経歴を持っている方です。中学生向けにもわかりやす言葉で届けている授業も行っているそうです。この本「ミライの授業」は、その授業のエッセンスを本にまとめたものだそうです。

ミライの授業 [ 瀧本 哲史 ]

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ミライの授業

世界を変える旅は、小さな違和感から始まる

 日常生活の中で「これってなんだろう?おかしいな?」と疑問を感じたりすることがあると思います。この小さな違和感を大切にしてください。スルーせずに自分の中で大切に育ててください。何故ならその違和感が未来につながる冒険の扉になるのです。未来を自分で作り出すことができる人は自分の中に芽生えたこういった小さな違和感を掘り下げて常識を疑ったり、嘘を見破ったりしてきたのです。

 戦場の天使ナイチンゲールの例:ナイチンゲールは裕福な家庭で育ちましたが、看護士になりたいと両親に言ったとき大反対されたそうです。活躍したのはクリミヤ戦争(1853-1856)の時、志願して戦地に赴き「上流階級のヒロイン」としてマスコミが大きく記事に取り上げたそうです。しかし、看護の仕事は第一優先ではなく、ナイチンゲールは戦死の原因について違和感を持ち、劣悪な環境での感染症によっての死に至る、戦闘ではなく、衛生状態が多くの兵士たちの無駄死にに繋がっていると考えたそうです。これが常識を疑って導き出したナイチンゲールの仮説だったとのこと。
 その仮説を、真実であることを政府や陸軍に示し、衛生状態を改善し、1人でも多くの兵士を戦闘ではない死から救うことでした。そのため統計学を使い反論できない客観的な事実を突きつけた結果、看護士が再評価され、戦場ばかりでなく、市民生活においても衛生状態が大幅に改善されたそうです。

 私たちの会社や身の回りにも、これは常識だよなと凝り固まったものが溢れていますね。ところがそのスタイルはいずれ、テクノロジーや安い労働者に置き換わってしまいます。だったら自分で課題を見つけてそれを解いていく、そのためには日常から些細な違和感を大切にしていきましょう。

仮説の旗を空白地帯に立てる

 大航海時代は地図があることはあったが、今のような詳細な地図はなく、地球は丸いので大西洋を西に向かえば、インドに到着するはずだというレベルのもので、そういった仮説を立て、それを検証する旅こそが冒険であり、その冒険こそが私たちの人生なんだそうです。

 ノーベル生理学賞・医学賞を受賞した(2015年)大村 智博士の例:大村さんは抗寄生虫薬であるイベルメクチンという薬を開発した方で、それは1988年以来のべ10億人以上が服用しているものだそうです。アフリカを中心に寄生虫によって失明する人々を救った、世界の人々に光をもたらした日本が世界に誇る化学者です。
 大村さんは山梨県韮崎市の農家で生まれ、小さいころは農家を継ぐものと思い込んでいたそうです。その後大学に進学し、一旦教員になるそうですが、再度学びなおそうと決意し、東京理科大~北里研究所に進み、薬の開発に携わることになったそうですが、この時、ここでひとつの仮設の旗を空白地帯に立てたそうです。
 それは、人間の薬でなく、動物用の薬を作って効果を確認した後、人間用の薬に改良すればよいという仮説を立てたそうです。結果イベルメクチンという寄生虫の特効薬を開発したそうです。そして仮設通り、このイベルメクチンは人間にも効能があるということが分かったそうです。熱帯地方ではオンコセルという失明をもたらす感染症が流行しており、その予防薬として2億人を失明から救ったとのことです。

 どんな素晴らしい能力を持っていても仮説を間違うと意味がないということ。だから、仮説は空白地帯を狙って立てること、そしてその仮設は時代や状況の変化に応じて柔軟に修正していくことが大事だと言います。冒険に出かける前に、この二つを心に留めておきましょう。

1行のルールが世界を変える

 何故か日本古来のスポーツである「相撲」より、世界では比較的歴史の浅い「柔道」のほうが認知度、人気度も圧倒的に高くなっています。これは、柔道がスポーツとしてのルールを整備できたからと言います。

 柔道の創始者 嘉納治五郎の例:幼いころより身体が強くなく、弱いものが強いものに勝つすべがないかを考えた末にたどり着いたものが柔術であったそうです。稽古しているときに師匠に技について説明を求めたところ「稽古に励めばわかるようなる」とのことがあり、そんな精神論には大変違和感を感じたそうです。それで技について古い文献を調べてみたら、なんと流派ごとに正解が違うことが分かったそうです。つまり師匠の数だけ正解があるということになります。
 そこで、嘉納は柔術から危険な技を取り払い、理論と思想を加えていけば、心と身体の両面を鍛え、人間形成に役立つ新たな柔術が生まれるのではないかという仮説を立てたそうです。この仮説が柔道に繋がっていったとのことです。

 歴史や伝統に縛られて、変化しないままでいたら生き残ることができない。新しい価値観に基づく、新しい考え方を取り入れ、新しいルールをどんどん作っていくことが大事です。

全ての冒険には影の主役がいる

 冒険というと個性豊かな仲間との旅をイメージしますね。スポーツでも同じですね。大きなことを一人で成し遂げているように見えても、必ず陰の主役というべき存在がいます。

日本地図を作った男 伊能忠敬の例:江戸時代の1745年、千葉県に生まれ、17歳の時に伊能家に婿入りをしたそうです。そこで商人としての力と、資産を築いたそうです。50歳の時に商人を引退したそうです。海外の書物から知った天文学を学ぼうと17歳年下の高橋至時に弟子入りをしたそうです。そこで「地球な大きさを知りたい」と夢を持つようになったそうです。蝦夷地(北海道)の詳細な地図を作るという当時の幕府の目的が、高橋至時の当時農業国であった日本の正確な暦を作りたい、伊能忠敬は地球の大きさを知りたいという目的と一致したそうです。
 そして、蝦夷地の正確な地図をつくり、幕府に上程したところ、幕府から信用され日本地図の作成するというビックチャンスをものにしたとのことです。同時に伊能忠敬の目的であった地球の大きさも算出できたとのこと。そして、「大日本沿海全図」を完成させたとのこと。

 冒険には仲間の存在が非常に大切で、また、主役でなくとも、名脇役的なポジションもあるということを感じてほしい。

ミライは逆風の向こうにある

 古い人たちに世界を変える力はない、世界を変えるのはいつも新人なのだ。過去の常識に縛られない新人こそが違和感を肌で捉え世の中を変えるのだということをお伝えしたい。

ハリー・ポッターの母 J・K・ローリングの例:小さいころより両親の影響で本が好きになり、短い物語を書くようになったそうです。ただし、自分の夢を誰にも言えず、一人で文芸作品を書いていたそうです。ところがある日列車に乗っていた時、ハリーポッターのアイデアが突然湧き出てきたそうです。そして原稿に落としていくうちにあの独特のハリーポッターの世界観が形になっていったそうです。それでも彼女には試練が襲います。母を亡くし、その形見を盗まれ、夫とは離婚し、子供の養育もしなければならない。その時、2つの決断をしたそうです。ひとつは、妹に原稿を見せること。もう一つは小説に集中するといこと。そして1995年についに「ハリーポッターと賢者の石」を完成させたそうです。
 しかし、更にも一発逆風が吹いてきます。原稿を持ち込んだ出版社12社すべてから出版を断れたとのこと。しかし、ブルームズベリー社の社長の8歳の娘さんの大絶賛により出版が決まったそうです。

 J・K・ローリングさん自身も新人ですし、その原稿を読んだ妹も素人、ブルームズベリー社の娘さんも素人、出版業界の常識なんて知らない、先入観もない新人こそが世界を変えるのだということが言えるのだと思います。だから委縮したり、諦めたりしたりする必要はありません。どんどん自分がやりたいこと自分が好きなことにチャレンジしてみてください

紹介した書籍は、主としてこれから社会に出る若い人たちに向けて書かれたものですが、世代関係なく面白いですし、これから第二の人生に出立する我々おじさんにも役立つ内容になっていると思います。

冒頭で紹介した「僕は君に武器を配りたい」はこちらからどうぞ

僕は君たちに武器を配りたい [ 瀧本 哲史 ]

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