お薦め記事

転職 「アウェー現場」よそ者リーダーは「スピード」で失敗?

人生楽しまないと!
スポンサーリンク

本日のマーケット

  5月 27日(木)前日終値増減
日経平均28,549.0128,642.19-93.18
為替円/ドル109.13109.14-0.01
NYダウドル34,323.0534,312.4610.59

 今日の東京株式市場は、6日ぶりに反落となりました。また、出来高が5兆5995億円と膨らみました。これは、2018年2月以来とのことですが、MSCIのリバランスの影響が3兆円くらいあったようです。

「よそ者」リーダーのみなさん、“スピード違反”には要注意

 親会社からの出向や外部からの派遣で着任する“よそ者社長”によくあるのが、
「社長を任せられた期待に応えなければ、申しわけない」
「できるだけ早く結果を出さないと、失望される」

と気がはやって功を焦り、“オーバースピード”になるというケースだそうです。

 ファンドや親会社から再建を託されている場合は、「早く成果を出せ」とせっつかれることもあるでしょう。

 閉塞した組織に新風を吹き込み、イノベーションを敢行する──自分が背負っているミッションを理解している人ほど、いざ経営の現場に立つとアクセルを踏み過ぎてしまう傾向があるそうですが、焦りは禁物ですね。

 「取り組みの成功度合い」を縦軸に、「取り組みにかける時間」を横軸にして「成功とスピードの関係性」を表すと見えてくるものがあるそうです。

最短距離で成功に到達するSライン
 最初から全力でアクセルを踏み、トップスピードで一気に成功まで最短距離で到達するケース。もっとも理想的ですが、これが可能なのは余程の幸運に恵まれた人か、ひと握りの天才的なカリスマの仕事くらいと言われています。

適度なスピードのAライン
 適度なスピードで、時に修正を入れながらPDCAをしっかり回し、早期に成功に結び付ける理想のパターン

途中で失速するBライン
 Sライン同様に、最初からトップスピードで飛ばすのですが、途中で失速して失敗していまうケースです。飛行機が離陸時に上昇角度を大きく取りすぎて失速するのと似ています。功を焦って現場の遂行能力を無視し、一人で暴走する社長が辿りやすいのがこのラインと言われています。 

時間かけすぎCライン
 リスクを恐れて慎重になりすぎ、時間をかけすぎて、なかなか成功にまで到達しないケース。社長自ら「この問題は対応しながら進める」と決めたのに、些細なことでも心配になって「あれはどうなっている?」「これはどうした?」と、いちいち現場に聞いてくる。管理部門出身の人間が子会社社長になった際に、時々見受けられたパターンです。

 よそ者リーダーが目指すべきは、もっともバランスの取れた「Aライン」なのですが、
「一刻も早く結果を出さなければ」と焦るあまり、スピード感ばかりを過剰に重要視して、結局失速するという「Bライン」を辿ってしまうケースが少なくありません。

 もちろん経営トップにとって、スピーディーに仕事をするという意識、アクセルを踏むべきときは機を逃さず、一気呵成に推し進める姿勢は非常に重要ですですが、スピードを出すことばかり意識しすぎると、大きくつまずいて転倒する、失速してエンストする、進むべき道を間違える、途中で息切れして立ち往生するといったリスクが大きくなることも、認識しておかなければならないと思います。

 企業経営や組織のイノベーションにおいて、スピードと成功は必ずしも比例するものではないです。むしろ、スピードの出し過ぎも、スピードの出さな過ぎも、ともに経営にとってマイナスに働いてしまいます。何より重要なのは周囲の声やプレッシャーに惑わされず、地に足をつけて、自分の力量と会社の状態のバランスを十分に把握した上で、適切なスピード感を持って取り組むことですね。

よそ者リーダーの教科書 / 吉野哲 【本】

 失速するBラインのリーダーはわが社にもいました。大手商社からコネで赴任してきて、すぐにリストラをやって目先の不採算案件を切り捨てたので一瞬V字回復しているように見せました。しかし、不採算案件が往々にして重要案件と絡んでいるケースがあり、時間差で重要案件もなくなり、結果として事業全体が縮小⇒人員が余る⇒収益悪化という負のサイクルに見舞われてしまいました。その後、この事業は10年以上復活できていません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました