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減点主義でやる気をなくした「残念なおじさん」

人生楽しまないと!
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本日のマーケット

  12月7日(月)前日終値増減
日経平均26,547.4426,751.24-203.80
為替円/ドル104.24104.140.10
NYダウドル30,218.2629,969.52248.74

 週明けの東京株式市場は、続落となった。3指数そろってマイナス。79%の銘柄が下がった。小型株の値下がりが目立った。選手末、NYダウが3指数とも過去最高値更新だったため、東京の寄付きは高かったが、利食い売り要因で売りが膨らみ、短期的に調整局面の動きと思われる。

減点主義のサラリーマン社会

 日本企業は横並びを良しとして業績よりもミスに厳しいようだ。「働かないおじさん」は経験的に身に沁みている。かつて若いころ活力をもって会社が求める「チャレンジしなさい」という言葉にのせられてハードルの高い仕事にチャレンジしてきた人たちは、一部の幸運な人間(もちろん経営幹部になっている)を除き、結果を残せず窓際族となっている。逆に当時チャレンジもせず、言われたことだけを淡々とこなしていた同僚たちは経営補佐層(部長クラス)になっているケースが多い。
 「減点主義会社」というのは、口では新しいことに挑戦しなさいと言いながら、なるべくリスクを避け、平穏無事に済むのが一番という「事なかれ主義会社」、極論言えば中国などの「共産主義」の仕組みに似た会社のように思える。

 例えば、100の仕事をこなすA君と、150の仕事をこなすB君がいたとしよう。A君はミスなしで仕事をこなしたが、B君は1つミスをしてリカバリー含めマイナスが▲20生じ、成果としては130となった。あなたはどちらの人材を部下として迎えるだろうか?最終的なアウトプットとしたら、A君は100、B君は130でB君のほうが勝っている。しかし、多くの会社はA君を評価するそうだ。そして、賞与査定も昇進もA君のほうが高いと言われたら、あなたは納得するだろうか?納得できるあなたは悟りきった真人でご立派だ。普通このような場面に遭遇したら、B君は「仕事量を減らしてミスをしないほうが良いならば、リスクを冒してチャレンジするのは馬鹿だ」と思いモチベーションはだだ下がりになり、結果会社の業績にも響いてくる。
 「ぼちぼちやってミスをしないことが、リスクなく給料を増やせるコツ」みたいな会社は停滞してしまうのは当然だ。

「うまく行かなかったら、どう責任をとるんですか?」
「だって、これをやったら結果が出るんでしょう?そうでなかったらやる意味がない」
現状維持バイアスにかかった組織では、新しいことはやりたがらない。うまくいかないのなら意味がない、やるだけ無駄という考え方になりがちだ。

 減点主義の反対「加点主義」の方の思考は、「10回に1回はうまくいけばいい、9回うまくいかなかったことなど何もマイナスではない」であるが、このような考え方でリーダーシップをとれる会社は今後ますます減っていくだろう。

「会社のために重要なことはわかっている。だけどやるのは今じゃない。」
「その顧客を攻めたら本当に儲かるのか?失敗したら時間の無駄だろう。」
こんな会話が会議で発信されることを聞くことが多くなるだろう。

完全加点主義の経営者でないと米国のような「イノベーション」は生まれてこないような気がする。 

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