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幸福感を感じる3つの幸せホルモン

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ココロとカラダに幸せホルモンのご褒美を

 「なんだか心も体もだるく感じる…」「やる気が起きない」「何を見ていても心が動かされない…」最近、こんな気分に悩まされていませんか?
 日々の生活の中で、なんとなく心の不調を感じる人も多いのではないでしょうか。その心の不調の原因は「幸せホルモン」が不足しているからかもしれません。今回は「幸せホルモン」の基礎知識から増やし方、さらには腸との関係について樺沢紫苑さんの著書から紹介します。

「幸せホルモン」をご存じですか?

 幸せホルモンとは、脳内ホルモンの一種で、脳内に分泌されるホルモンや神経伝達物質の総称です。人間の脳には、心や身体を正常に保つために100種類以上の脳内ホルモンが分泌されており、その脳内物質の中には、人の感情や意欲に大きな影響を与える物質も存在しているとのことです。

 喜びや楽しみ、やる気などの幸福感を与える物質が「幸せホルモン」と呼ばれるものです。

 「幸せホルモン」と呼ばれる代表的な物質は3種類で、「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」です。最近、脳科学者の中野信子さんが各メディアで分かりやすく発信しているので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

ストレス耐性を高める幸せホルモン「セロトニン」

 一つ目に紹介する幸せホルモンは「セロトニン」です。実は、セロトニンはホルモンではなく自律神経を整える「神経伝達物質」です。自律神経は2種類あります。

・交感神経:活発な時間帯に優位になる。
・副交感神経:寝ているときなどリラックスしている時間帯に優位になる。

 セロトニンがしっかり分泌されていると、二つの自律神経のバランスが整い精神が安定します。気分の浮き沈みが少なくなることにより、ストレスやイライラも軽減されます。逆にセロトニンが不足すると、自律神経のバランスが乱れ、慢性的なストレス過多や不眠になり、うつ病を引き起こす可能性もあります。ストレスに負けない安定した精神を保つには、セロトニンをしっかり分泌させなくてはいけません。

セロトニンの増やし方①大豆食品や乳製品を食べよう

 セロトニンを増やす方法の一つは食事の見直しです。セロトニンの原料となる「トリプトファン」を摂取するのが効果的ですが、トリプトファンは、体内では生成されない「必須アミノ酸」のため、食べ物から摂取するしかありません。

 おすすめは大豆や乳製品です。トリプトファンは大豆に含まれる「大豆たんぱく」と、乳製品に含まれるたんぱく質「カゼイン」に多く含まれているためです。

セロトニンの増やし方②日中に散歩しよう

 もう一つ、セロトニンを増やすのに重要なのは「太陽の光」です。太陽の光が網膜を刺激してセロトニンの生成を活性化してくれます。日光を浴びない生活をしている人ほど、うつ病になるリスクが高いともいわれています。

 1日15分~30分は外に出て日光を浴びましょう。朝の出勤時やお昼休みを利用した15~30分程度の散歩がおすすめです。ウォーキングのような一定のリズムを刻む反復運動もセロトニンの分泌を促進させるのでさらに大きな効果が期待できます。1度日光を浴びたくらいでは、効果は30分~1時間程度しか続きません。しかし、日々継続することで、脳が徐々にセロトニンを生成しやすい構造に変化していきます。ぜひ、1日15~30分の散歩を習慣化してみてください。

安らぎを高める幸せホルモン「オキシトシン」

 二つ目に紹介する幸せホルモンは「オキシトシン」です。主に次の効果があります。

・幸福感を与える
・社交性を高める
・不安や恐怖心を和らげる

 これによってストレス軽減や免疫力アップも期待できるといわれています。もともとオキシトシンは「出産・育児の際に分泌されるホルモン」として知られていました。例えば、母乳分泌の促進です。赤ちゃんが乳首をくわえると、母親の体内のオキシトシンが増え母乳の分泌が促されます。そのためオキシトシンは、母子間の触れ合いでうまれるホルモンと認識されていました。

 しかし、研究を進めていくと母子間以外でのスキンシップによっても分泌されることがわかってきました。そのため、オキシトシンは恋愛ホルモン、抱擁ホルモン、思いやりホルモンなどさまざまな呼び名も持っています。

オキシトシンの増やし方 (1)スキンシップの効果

 先ほどもお伝えした通り、オキシトシンはスキンシップで分泌が促されますが、特に配偶者や恋人とのスキンシップは高い効果が期待できます。

 配偶者や恋人でなくても、好意を持った人とのスキンシップ、家族とのだんらんや心を許せる友人との食事や会話、またペットとの触れ合いなどでも、オキシトシンを効果的に分泌させることができます。

オキシトシンの増やし方 (2)人にやさしくする

 オキシトシンは「思いやりホルモン」とも呼ばれます。それは、相手を思いやって何かを分け与えたり助けたりすることでも、オキシトシンが分泌されるためです。人にプレゼントしたり、親切にしたり、助け合ったりすると体内のオキシトシン量は増加するそうです。

 スキンシップのひとつであるマッサージには、思いやりによる効果も期待できます。実は、マッサージは受けている側よりも、施術している側の方が多くのオキシトシンが分泌されます。これは「相手を癒やしたい」という思いやりの心を持ってスキンシップをすることで、よりオキシトシンが増加するためと考えられています。

 幸福感が足りないと感じたら、人にやさしくすることで良い効果が期待できます。

やる気スイッチを入れる幸せホルモン「ドーパミン」

 三つ目に紹介する幸せホルモンは「ドーパミン」です。人間が生きていくためには、目的達成や危険回避のために「やる気」を出さなくてはいけません。ドーパミンは生きるために必要なやる気を促し、幸福感をアップさせるホルモンです。

 また、ドーパミンの分泌が活性化されると、学習能力や仕事能率のアップも期待できます。

 ほかにも、達成感、快感、喜び、感動などももたらします。そのため、ドーパミンが不足すると「やる気が起きない」「記憶力や作業能率の低下」「無関心・無感動」などを引き起こし、幸福感の低下につながってしまいます。

ドーパミンの増やし方 (1)チーズや大豆食品を食べる

 ドーパミンは食事によって増やすことができます。ドーパミンの原料となるのは「チロシン」というアミノ酸で、最も多く含んでいる食品は乳製品です。正確にいうと、乳製品に含まれている「カゼイン」と呼ばれるたんぱく質からチロシンは多く摂取できます。

 そのため、乳製品の中でもチーズは特におすすめ。チーズは生乳の水分を抜いて、残ったたんぱく質を固めたものです。そのため、もっとも効率よくカゼインを摂取できる食品といえます。そのほかの食材として、大豆の煮豆、豆腐、納豆、枝豆、おから、きな粉など、大豆食品にも多く含まれます。

 ドーパミンを増やすために、チーズなどの乳製品と大豆食品を積極的に食べることをお薦めします。

ドーパミンの増やし方 (2)小さな目標やタスクを達成しよう

 ドーパミンは何かを達成していくことで活性化されます。わかりやすい例がマラソンです。走っている間は苦しくて「もう二度と走らない」と思っていても、走り終えると「また走りたい」と感じる人がいます。これは達成感からドーパミンが分泌しているためと考えられています。

 仕事やプライベートでも同様で、目標を達成していくことで、ドーパミンが分泌されます。

 ポイントは「達成しやすい小さな目標やタスクを設定する」ことです。達成しやすい小さな目標を設定することでドーパミンを継続的に分泌できます。大きな目標を設定する場合は、細分化して小まめに達成感を得ていきましょう。

 また、ドーパミンの活性化には「ご褒美」が効果的です。「この仕事を終えたら、あのドラマを見よう」とか「この目標を達成したらあの服を買おう」などご褒美を設定することで、ドーパミンの活性化につながります。

幸せホルモンを増やすには腸内環境も重要

 脳内ホルモンの一種である幸せホルモンですが、じつは腸の働きとも大きな関わりがあります。

セロトニンのほとんどが腸でつくられている

 「第二の脳」とも呼ばれている腸の働きによって、生成されている幸せホルモンが「セロトニン」です。セロトニンのおよそ90%は腸内で生成されているのです。

 食物から摂取したトリプトファンを腸内で「セロトニンのもと」になる物質に変化させるのも腸の役割です。それは血液を通って脳に取り込まれます。腸内環境が良くないとトリプトファンをうまく変換できず、結果セロトニンが生成されにくくなってしまいます。そのため、幸せホルモンを増やすためには、腸内環境を整えることが大切なのです。

・発酵食品や食物繊維を積極的に摂取
・腹筋運動
・腸マッサージ

心の不調を感じ始めたら三つの幸せホルモンを意識してみよう

 三つの幸せホルモン(セロトニン、オキシトシン、ドーパミン)は、日常の心がけで増やすことができます。ストレスでイライラしがちだったり、楽しいことがないと感じていたり、やる気が起きないと思うようなことがあれば、幸せホルモンが不足している可能性があります。不足している状態が続くと、うつ病などの精神疾患になりかねません。そうなる前に、ご紹介してきた「幸せホルモンの増やし方」を日常生活にとり入れてみてはいかがでしょうか。

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