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早期退職 退職金を投資で溶かすパターン2つ。 「初心者でも安全」謳う金融商品に落とし穴

早期退職
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本日のマーケット

  3月 16日(火)前日終値増減
日経平均29,921.0929,766.97154.12
為替円/ドル109.01109.12-0.11
NYダウドル32,953.4632,778.64174.82

 今日の東京株式市場は、6日続伸となりました。一時3万円回復の場面もありました。昨日の米国市場が3指数がそろって上昇した影響を受け、引き続き強い動きでした。TOPIXが年初来高値となり、7割の銘柄が上昇しています。

退職金で投資、今からは遅い?

 日経平均株価が30年ぶり高値圏にある今、これから投資を始めようとする方が良くする質問が、「もう投資をするのは遅いですか?」ということらしいです。アベノミクスで株価が上昇した2014年当時でも「こんなに日経平均株価が上がって、今からでは遅いですか?」と言われることも多かったですね。
 そして2021年現在、日経平均株価が上昇したのは一部の構成銘柄が高騰したからとの見方です。個別の株ではまだ出遅れている銘柄もあります。遅いということはないと思います

退職金を一気に注ぎ込むのは危険

 ただし、大きな資金を一括で投資するのはお勧めできません。近頃の多く耳にするのは、退職金を運用してマイナスになってしまった…というものです。
 最近の金融機関が退職金の運用として勧めている傾向は、バランス型の投資信託と、先進国債券の投資信託を一括購入するパターンと見ています。ちょっと前のように、株取引素人相手に手数料の高い投資信託を売りつけるよりはまだマシですが、先進国債券の投資信託がマイナスになって心配で心配で悩まれている方が多いです。まじめな会社員生活を送ってきて、リスク許容度など人気かけらもない方が銀行や証券会社の窓口で、債券は安全資産だからと言われて契約書にサインしている姿が思い浮かびます。きっと購入した方たちは、マイナスになるなんて夢にも思っていなかったと思います。だって今まで生きてきた人生の中で、元本保証された預金や貯金しか経験ない人たちですから。

為替の影響を考えていない人が多い

 債券と株式の両方を保有しているバランス型の投資信託に、なぜ先進国債券の投資信託を抱き合わせて買わせるのか、かなり疑問に思うのですが…。
 「安全に運用したい」とご相談者の要望を応えようとされているからだと思います。「安全性を高く」というオーダーを受けて、先進国債券の投資信託をお勧めしたのでしょう。
 今はどちらかというと円安の傾向になっています。外貨建ての資産は円高の時に購入すると安く買えます。しかし、ドル円が110円の時に購入して105円になってしまえば、購入した先進国債券は値下がりします。当然のことですし、海外旅行に行く時にも、為替は気にしますよね?
 だから、そこまで難しい判断ではないはずですね。それなのに、なぜ円安の時に一括で先進国債券の投資信託を購入してしまうのでしょうか。窓口の担当の方がそこまで説明していなかったのか?円安にはなりっこないと根拠のない自信を持っていたのか?冷静に考えれば、お勧めした担当者は何も考えずに、マニュアル通りに「安全性が高い=先進国債券」と考えてお勧めしたのだと思うのです。

他人に自分のお金を任せるのはNG

 投資は、わからないと思考停止状態で、他人に自分のお金を任せてはダメなのです。退職金は老後生活のための大事な資金ですよね。投資に回したいのでしたら人に任せず、まずご自身で勉強していただき、ご自身の判断でやられたほうが後悔がなくてよいかと思います。退職金をもらう年では、退職金を溶かしてしまうとなかなかリカバリーは難しいものです。焦らず、まだ何十年も人生残っているのですから、最大の武器である時間を使って時間分散をして、なおかつ幅広い銘柄に投資する銘柄分散もできますよね。

金融機関は、退職金を持った、にわか投資家を育てられないのでしょうか?

 退職金を金融機関で相談して溶かしてしまっている方の話を伺うと、金融機関の担当者に憤りを感じます。なぜひと言「わからないなら、投資経験がないなら購入をお勧めしません」「どうしても投資されるのでしたら少額から始めてはいかがでしょうか」と聞いてあげないのでしょうか。目先の手数料より、にわか退職金投資家を育てて長くお付き合いするほうが金融機関にとってもメリットあると思うのですが。にわか退職金投資家はリスク許容度という言葉も知らないですよ。そういう人を株式市場から退場に追い込むは金融機関の目先の手数料を稼ぐという態度のような気がしてなりません。

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