「このまま続けていて、本当に伸びるのだろうか」
英語学習を続けていると、ある時期からふと不安になります。毎日英語に触れる習慣は続いていました。それでも、英語力が大きく伸びているという実感はありません。
聞き取れない英語は相変わらずありますし、思うように理解できないことも多くあります。「やっているのに、変わっていないのではないか」そんな気持ちが、ふとしたときに出てきます。
特に苦しかったのは、何度聞いても聞き取れない英語に出会ったときです。同じ音声を繰り返し聞いても、どうしても聞き取れない。少し聞こえたと思っても、次の瞬間にはまた分からなくなる。そんなとき、こう思ってしまいます。
「やはり年齢のせいなのではないか」
この考えは、思っている以上に強く心に残りました。そのたびに、少しずつ自信が削られていく感覚がありました。
それでも、どうするかを考えました。このまま続けるのか、それともやめてしまうのか。やめてしまえば、何も変わらないように思えました。英語ができるようになるかどうかは分かりません。
それでも、続けていれば何かは残るのではないかと考えました。だから、もう少しだけ続けてみようと思いました。
そんなとき、私はひとつの方法を試してみました。
「I am going to love English」
英語を好きになると決めてみる。できるかどうかではなく、まずは好きになることを選んでみる。私はこれを、毎晩寝る前に、鏡を見ながら自分に言い聞かせるように続けました。たった一言ですが、毎日繰り返していると、不思議と自分の中に少しずつ染み込んでいく感覚がありました。大きな変化があったわけではありません。それでも、英語に向き合うときの気持ちが、ほんの少し軽くなったように感じました。
もう一つ、小さな変化もありました。TOEICの問題を解いていると、以前よりも正解できる問題が少しずつ増えていったのです。大きな伸びではありません。それでも、「少しは前に進んでいるのかもしれない」と感じられる瞬間でした。そのわずかな手応えが、続ける力になっていきました。
英語学習には、「伸びている実感がない時期」があるのだと思います。非線形の曲線のように、成長は一直線ではないとも言われます。このことは頭では理解できるのですが、感情がついていきません。少しずつ伸びているように見えて、あるときはまったく変化を感じられなくなる。
そんな停滞の時間が続いたあとで、ふと振り返ると、少し前に進んでいることに気づく。それでも、その「伸びない時間」を受け入れるのは簡単ではありませんでした。
それでも、やめるという選択はしませんでした。うまくいかなくても、手応えがなくても、小さな一打ちを続けていく。今の私にできるのは、それだけだと思っています。
そしてある日、ひとつの結果を知ることになります。
還暦からの英語挑戦記シリーズ 〜これまでの歩みはこちらからご覧いただけます。
第1話 還暦を迎えて、ようやく「挑戦してもいい」と思えた日のこと
第2話 TOEIC340点という現在地
第3話 リスニングの壁 ― 英語が音楽にしか聞こえない
第4話 教材選びで迷う ― 英語ニュースに挫折した日
第5話 英語学習は習慣で続く ― 通勤英語・シャドーイング・入浴英語
第6話 やっても伸びない時期の過ごし方(本記事)



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