突然崩れた未来の設計図
その知らせは、あまりにも突然でした。これまで積み上げてきた計画が、頭の中で一気に崩れていく感覚。まさに、青天の霹靂とはこのことかと思いました。
私はここ数年、「ロックハンマー」を合言葉に、少しずつ未来の準備を進めてきました。英語学習もその一つです。通勤時間を使ったリスニング、入浴中のスピーチ練習。毎日少しずつ積み上げてきました。
そしてその先には、はっきりとした計画がありました。再雇用期間を早めに終え、海外に短期留学すること。さらにその先で、現地に滞在しながらゴルフと英語を結びつけていくこと。そのために、時間の使い方も、お金の準備も、少しずつ整えてきたつもりでした。
しかし今回の人事異動は、その前提を大きく揺るがすものでした。勤務環境や時間の使い方が変われば、これまでの計画はそのままでは成立しません。「ここまでやってきたことは、何だったのだろうか」そんな思いが、胸の奥から湧き上がってきました。
理解していたはずのことが消えた瞬間
少し時間が経ってから、ようやく頭の中を整理し始めます。
本来であれば、分かっていたはずでした。自分でコントロールできることと、できないことは分けて考えるべきだと。古代の哲学者 エピクトテス はこう述べています。
「自分の影響の及ばないものに心を乱されるべきではない」
これまで何度も読んできた言葉です。それなのに、その言葉は、あの瞬間にはどこかへ消えていました。感情が先に動き、理性が追いつかない。頭では理解していることが、現実の出来事の前では簡単に揺らいでしまう。そのことを、改めて思い知らされました。
ずらされた現実と、自分の選択
では、どうするのか。今回の異動は、自分では変えられません。そうであれば、そこに意識を引きずられ続けても仕方がありません。
環境を変えるという選択肢も頭をよぎりました。しかし、今はその時ではないと感じています。もしかすると、この異動は会社人生という視点で見れば、プラスに働く可能性もあります。今はそう見えなくても、後から振り返ったときに意味を持つ出来事なのかもしれません。
では、何が起きたのか。ロックハンマー的に考えると、こう捉えることができます。壁が崩れたのではありませんでした。掘っていた方向が、外からずらされたのです。
確かに、掘っていた方向は外からずらされました。しかし、どこから掘るかは選べないとしても、どこへ向かって掘るかは、まだ自分で決めることができます。
残っていたものは何か
では、何が残るのか。それは、これまで積み上げてきた日々の習慣だと思います。英語学習も、ゴルフの練習も、環境が変わっても、再設計すれば続けることができます。
計画は崩れましたが、目指している方向までは失われていません。そして、その方向へ進む手段もまた、手元に残っていました。未来は、思い通りに設計できるものではありません。しかし、目の前の一打は、自分で選ぶことができます。
その積み重ねが、結果として未来を形づくっていくのだと思います。
それでも一打を積み重ねる
帰り道、ふとあの場面を思い出しました。映画『ショーシャンクの空に』で、誰にも気づかれず、長い年月をかけて壁に穴を掘り続けていた、あの事実です。
一振りでは何も変わりません。しかし、やめなければ、確実に前に進んでいきます。計画は、一度崩れました。それでも、やることは変わりません。今日もまた、一打。小さくてもいい。確実に打つ。それが、今の私のやり方です。


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