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定年消滅時代の到来、「70歳定年」制度で退職時期が早まる!

人生楽しまないと!
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本日のマーケット

  9月 16日(木)前日終値増減
日経平均30,323.3430,511.71-188.37
為替円/ドル109.41109.360.05
NYダウドル34,814.3934,577.57236.82

 今日の東京株式市場は、続落となりました。売買代金は3兆円超となっており、利食いもあり売買が交錯しているものと思われます。31年ぶりの高値を更新したところで一服感と言った状況です。一方、中国の恒大集団の過剰債務問題が深刻化しており、今後の動きに注目したいと思います。

生涯現役が当たり前、定年消滅時代の到来

 改正高年齢者雇用安定法が施行された2021年4月1日以降、努力義務とはいえ企業は「70歳までの定年引き上げ」か、「70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)」などを講じなければならなりました。社員本人さえ希望すれば、今いる会社で70歳まで働けるようになりました。

 政府は生産年齢人口の穴を埋めるため、「社会保障費の破綻を防ぐため、できるだけシニアに長く働いてもらいたい、そのための環境を整える」そんな旗印を立てましたが、実行は企業に丸投げした形になっています。日本全体で見れば元気なシニアに働いてもらい、国を支えてもらうのは極めて正しい視点ですね。
 一方、企業側からは、以前から進んでいたグローバル化がとどまることはなく、インターネットやビッグデータ、AI(人工知能)といったテクノロジーが、日々凄まじい勢いで進化、浸透を続けており、1990年代後半から今まさに厳しい戦いを続けている最中です。
 しかし、現実的には欧米の多くのグローバル企業が新しいデジタルテクノロジーを巧みに使う一方で、日本企業は付加価値の高いプロダクトやサービスを生み出せずに完全に遅れてしまっています。 結果、世界のトップを走る企業は「GAFAM」(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン・マイクロソフト)と呼ばれるアメリカのネット系企業が長らく上位を占めており、それに続いているのは日本企業ではなく、「BATH」(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイ)と呼ばれる中国企業です。

 このような環境を生き残るために、企業が会社にいてほしいのは”おじさん”ではないですよね。柔軟性を持ち新しいテクノロジーをスポンジのように吸収していく”若者”です。しかも、給与を比較的低く抑えることもできます。
 定年が70歳にまで延びることは、企業にしてみたら「本当はいてほしくない人」「そろそろ出ていってほしい人材」に区分される”働かないおじさん”を更に5年も抱えることになる訳ですからたまりません。本当はコスト・パフォーマンスの高い若い人材がほしいのに、追い出せないシニアのせいで採れないというジレンマに陥りいることになります。
 実は定年とは「本当はやめたくない”働かないおじさん”をやめさせる」ためのシステムとも言えるのです。

国により70歳に定年制度が延長することで、逆に新たに制定される企業の制度によって退職時期が早まる!

 ”働かないおじさん”は今いる会社を飛び出したところで、そう簡単に新天地は見つからないと考えるべきです。同じくらいの収入と同じような地位を望んでも、社外にはまずありません。
 つまり、政府が社会保障制度を安定させたいがために立てた旗印である「70歳までの定年延長」によって企業がシニアの雇用を保障するかといえば、よっぽど余裕のある会社でもない限りそんなことはあり得ません。むしろ何も策を講じなければ不要な”おじさん”が社内に残ってしまうため、早期退職制度、役職定年、減給などの制度を次々と作り、早め早めに手を打ち始めるのです。
 このように多くのシニアの方々は、国により70歳に定年制度が延長することで、逆に新たに制定される企業の制度によって退職時期が早まるのです。”働かないおじさん”にとって70歳定年制度は「百害あって一利なし」と言えますね。 

マインドの切り替えを定年前にやっておくべき、働かないおじさん。

 皆さんも40代中頃くらいまでは、会社が求めるままキャリアを積めば、それなりに成長を自覚できていたと思います。年を追うごとに任される仕事のサイズも難易度も上がり、成果も給料もそれに合わせて増えてきたはずです。しかし、”おじさん”には同じような成長曲線を描くことはできません。
 50歳前後になれば、もう社内でのひと握りのポストをめぐる出世競争も終わり、ゴールも見えてきていると思います。それでも経済的に成長し続けている時代ならば、トップには上り詰めなくても、なんとなくそれなりに形になるおまけのようなポストと給料が用意されていました。
 そう、ポスト競争に敗れても、それまで積み上げてきた右肩上がりの成長と給料の「惰性」で、今まではプライドもお金もなんとか耐え忍べることができた時代でしたが、残念ながら今は終了しています。

 定年の延長によって、むしろ追い出そうと圧力がかかるはずです。惰性はきかず、そのまま外に放り出されることを考えておく必要があります。だから、積み上げてきたマインドを切り替える必要があります。

 「これまでと同じような給料、ポスト、仕事内容を得たい」というような考え方は、すべていったん捨て去る必要があると思います。
 30代、40代の最も活躍できた頃以上の給料やポスト、社会的地位を得られる可能性は極めて低い。その延長線上におじさんは立てないですし、そのおじさんの“幸せ”は延長線上にもないと思います。
 50歳を超えたあたりから、新しい軸を持って生きる必要があると思います。人生100年時代ですので退職後の第二の人生は思っている以上に長いです。本当に豊かな暮らしを作り上げる準備をしましょう。

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