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60歳定年退職後の再雇用おじさんの給与実態は?

働かないおじさん
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本日のマーケット

  9月 9日(木)前日終値増減
日経平均30,008.1930,181.21-173.02
為替円/ドル109.91110.23-0.32
NYダウドル35,031.0735,100.00-68.93

 今日の東京株式市場は、9日営業日ぶりに反落しました。出来高は3兆円の大台に乗っており、終値で3万円はキープしています。底堅い動きで、本日はちょっと一服といった感じでしょうか?ここ数日、世界的には株安の動きですが、日本は政権交代の期待でしっかりした動きをしているようです。

60歳で退職後、再雇用となったシニアおじさんの給与の実態

 人生100年時代と言われる今、退職後のセカンドライフは長く、その間の生活費を現役時代の貯蓄と年金だけで賄うことは難しくなってきていると言われてきています。

 50歳以降は生活のダウンサイジングを行って、60歳以降は自分の体と相談しながら仕事をできるだけ長く続けるのが良いと言われていますし、実際に退職後も働くシニアは増えてきているようです。

 また、「70歳までの就労機会確保を企業の努力義務とする」という改正高齢者雇用安定法も今年4月から施行されています。そんな中、日本労働組合総連合会(連合)は昨年1月、「高齢者雇用に関する調査2020」の結果を発表(対象:全国の45歳~69歳の有職者)。現役世代や働くシニアに、60歳以降の働き方に関する意識や実態を聞いています。

https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20200130.pdf?42

”定年越えおじさん”何歳まで働きたいか、働く理由は何か

 今後、何歳まで働きたいと思うか聞いたところ、平均は67.4歳。回答者の年齢別でみると、現役で働く世代は以下の通り。

  • 45歳~49歳:66.3歳
  • 50歳~54歳:66.2歳
  • 55歳~59歳:65.7歳

 働きたいと思う年齢は、年金受給ができる65歳を意識していることが窺えます。ところが、65歳目前になると平均は上昇します。

  • 60歳~64歳:67.8歳
  • 65歳~69歳:71.1歳

 年金の受給資格がある65歳~69歳では70歳を超えています。「年金受給まで」⇒「働けるうちは働きたい」という気持ちの変化の表れだと思われます。

60歳で定年してから65歳まで、無職の場合の生活費はいくら?

 60歳以降も働きたいと思っている人が答えた「60歳以降も働きたいと思う理由」のトップ5は以下の通り。最も多かったのは「生活の糧を得るため」の77.0%でした(複数回答)。

  • 生活の糧を得るため:77.0%
  • 健康を維持するため:46.2%
  • 生活の質を高めるため:33.9%
  • 働くことに生きがいを感じているため:28.8%
  • 仕事を辞めてもやることがないから:24.9%

 では、生活にかかる費用はどのくらいかというと、総務省の「家計調査(家計収支編)2020年平均」では、「二人以上の世帯のうち無職世帯/世帯主の年齢60~64歳」のひと月あたりの消費支出は272,108円

 この金額を元に計算すると、60歳で定年退職した後に収入がなければ、年金の受給が始まる65歳まで5年間の生活に約1,630万円の生活費を貯蓄から支出することになります。60歳前後の年齢層の多くが、定年退職後も生活の糧を得るために働きたいと考える最大の理由ですよね。

”定年越えおじさん”の理想は「現役時代と同じ会社で非正規雇用」

 また、65歳以降も働きたいと思っている人に、どのような働き方を希望しているのかも聞いています。その回答のトップ5は以下の通り。最も多かったのは「現役時代と同じ会社(グループ含む)で正規以外の雇用形態で働く」の42.4%でした。

  • 現役時代と同じ会社(グループ含む)で正規以外の雇用形態で働く:42.4%
  • 現役時代と同じ会社(グループ含む)で正社員として働く:33.1%
  • 現役時代と異なる会社で正規以外の雇用形態で働く:21.2%
  • 現役時代と異なる会社で正社員として働く:12.1%
  • 会社をやめてフリーランスとして働く:12.1%(1つ上の回答と同率)

 定年退職後に新しい会社で働くことを考える人は少数派のようです。引き続き現役時代に勤めていた会社で働きたいと思う人が多いですね。

”定年越えおじさん”の労働時間や平均賃金はどうなってる?

 ここからは、60歳以上で実際に働いている定年越えおじさんに聞いた内容です。まず、労働時間・日数は以下のようになっています。
 正規雇用者の1日あたりの労働時間では「8時間」(42%)で、正規雇用者以外を含めた平均労働時間は6.8時間となっています。
 また、1週間あたりの労働日数では「5日」(54.5%)が最も多く、全体の平均労働日数は4.5日でした。

1日あたりの平均労働時間は?

  • 全体:6.8時間
  • 正規雇用者:8時間
  • 正規雇用者以外:6.3時間

1週間あたりの平均労働日数は?

  • 全体 4.5日
  • 正規雇用者 4.9日
  • 正規雇用者以外 4.3日

正規と非正規雇用の賃金差は2倍以上も!

 では、1カ月の賃金(税込)はいくらになっているでしょうか?平均は18.9万円です。

  • 5万円~10万円未満:20.0%
  • 10万円〜15万円未満:15.8%
  • 15万円~20万円未満:19.3%
  • 20万円~25万円未満:20.5%

 雇用形態別の平均でみると、正規雇用者は33.1万円にあるのに対し、正規以外の雇用者は13.0万円と、賃金の格差はかなり大きくなっているようです。

働き方には満足、でも賃金は不満足!?

 では、現在の仕事の満足度についてはどうでしょうか。「満足している」と回答した人が7割を超える項目は以下の通りです。

  • 働き方:70.3%
  • 労働時間:73.8%
  • 労働目標:73.3%
  • 仕事内容:71.5%

 しかし、賃金については「満足している」が44.0%と、半数以下にとどまりました。仕事自体には満足しているものの、報酬には納得していないことがうかがえる結果になっています。

最後に

 ”働いている定年越えおじさん”は、働き方にはそれなりに満足しながらも賃金面では納得していない部分もあるようです。労働時間は現役時代とそれほど大きく変わらないのに、60歳以上の雇用形態は非正規の場合が多いため、給料は大きく減ってしまうのが現実。

 ”定年超えおじさん”の働く機会は増えてはいますが、給料のみを目的としないことを念頭に働くという考え方が必要かもしれませんね。とはいえ、老後にまだ「働く選択肢がある」ということは老後資金が心配な現役世代にとっても心強いことですよね。

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