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早期退職 成功するFIREの3つのポイント

早期退職
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本日のマーケット

  6月 25日(金)前日終値増減
日経平均29,066.1828,875.23190.95
為替円/ドル110.52110.87-0.35
NYダウドル34,196.8233,874.24322.58

 週末の東京株式市場は、上昇しました。ニューヨーク市場の動きを受けて上昇したようです。NASDAQ、S&P500も史上最高値でした。今週初めの波乱は取り戻したようです。

早期リタイヤが素晴らしいとは言い切れない?

 最近、FIREという言葉がとてもはやっています。これは、Financial Independent Retire Earlyという言葉の頭文字をとったもので、その意味するところは、「経済的な自立を得て、早期に退職しよう」ということを表しています。この言葉は典型的なサラリーマンから見ると、とても魅力的な言葉ですね。

 しかしながら、もう少しこの言葉の意味を深く考えてみると、少し違った風景が見えてきます。結論から言えば、Financial Independent(経済的自立)は大事なことだが、Retire Early(早期退職)はそんなに素晴らしいとは考えないと言います。

 サラリーマンの場合、早く仕事を辞めたいと思うのは仕事が苦行だからですね。なぜ仕事が苦行かといえば、それは自己決定権が少ないということに尽きるのだと思います。でもこれは、会社に雇われている人間にとっては仕方ないこと、会社というものは組織で動いています。異なる意見があった場合、議論は重ねられるでしょうが最終的には責任を持つ立場の人間が決定権を持つのは当然です。会社での立場が上になればなるほど、この決定権の範囲は大きくなりますが、社長にならない限りは、どこまで行っても自分の意見が否定されることは起こります。

 サラリーマンをやっていたから分かると思いますが、自分が一生懸命考えたこと、やりたいと思うことができないというのは、かなりストレスのたまることですね。そういう日々を何十年も続けていれば、早くリタイアしたいと思うのも無理はないと思います。

 しかしながら早期リタイアしたからといって、楽しいことばかりではないのが現実だと言います。早期リタイア後の1~2年ぐらいは自由を満喫して旅行にも行き、楽しい生活になるでしょうが、いずれ必ず飽きる時が来るようです。
 ところが、考え方見方を変えて、仕事が苦行ではなく、楽しみになればこんなに人生で楽しいことはないはずですよね。

成功するFIREのポイント(1)「本当にやりたい仕事」が幸せにする

 日本の「公園の父」といわれる本多静六という人の著書『私の財産告白』は、今もなお資産形成の不朽の名著として高い評価を得ています。その著書の中からの引用ですが、「私の体験によれば、人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない」、すなわち仕事が楽しみになるということが人生で最も幸せなことだと言っている部分があります。これは残念ながら働かない寒いおじさんサラリーマン脳に凝り固まった人には到底対理解できない発想だと思います。

 つまり、早期退職自体は否定はしませんが、その後にただ楽しく遊んで暮らすということよりも、自分のやりたい仕事や活動をやるために早期退職をした方がよいということなのです。もちろん人それぞれなので、50歳で使い切れないぐらいのお金をためて残りの人生、30年とか40年を優雅に遊んで暮らしたいということであればそれもいい結構でしょうが、恐らく、“本当に自分のやりたい仕事をやる”醍醐味には及ばないだろうとのことです。

成功するFIREの心得(2)FIREで大事なのは“早期退職”よりも“経済的自立”!

 私は、この早期退職よりも、経済的自立の方がずっと大切だと考えています。早期退職するために経済的自立を図る、つまり最終目的を早期退職にするのではなく、経済的に自立出来る状況になっていれば、いつでも「早期退職」ということも含めて選択肢が増えるということになるからです。

 例えば自分でどうしても納得できない仕事、そしてそれを押しつけられてストレスがたまるぐらいなら、いつでも辞めていいと思えるだけの経済的な余裕を持つことが大事なのだと思います。この経済的余裕が精神的余裕に繋がり、その余裕感がストレスを事前に受け流す行動につながるからです。

 ただ、勘違いしがちなのは、経済的自立というと、「投資で儲けてたくさんの資産を持つこと」と思われがちですが、実はそういうことだけではありません。もちろん投資が成功して資産形成がうまくいけばそれに越したことはないですが、もしそうやって金融資産を築くことが経済的自立だと考えているのであれば、一体いくらあればいいのだろう。1億円? 2億円?いやそれでは残りの人生を過ごすには不安だから、5億円ぐらいないと、と考えてしまうようになっちゃうかもしれません。

 しかしながら、これには正解ではありません。いくら多くの金融資産を持っていても仮に運用に失敗すればかなりの部分を失ってしまうということもあり得ないことではないですし、さりとて安全な預金ばっかりではお金は増えません。つまり、これだけあれば絶対安心というのはなかなか判断が難しいのです。

成功するFIREの心得(3)必要なのは自分で「稼ぐ力」

 今回ここでいう経済的自立とは金融資産だけのことだけではなく、人的資本も重要だと考えられませんでしょうか?人的資本というのは、わかりやすく言えば自らの「稼ぐ力」のことです。
「会社で嫌なことがあったら、自分は金融資産を2億円持っているからいつでも辞めてやるぞ!」ということではなく、「どうしても納得できない仕事はやりたくないから、会社を辞めて他で自分のやりたい仕事でやっていける」と言えることだと思います。

 要は、いつ今の会社を辞めても他で活躍できるだけの技術や知見、そして新しい仕事を見つけることのできる人脈、そうしたものを持つことのトータルが人的資本なのだと思います。よく、「これからはお金に働かせる時代」というフレーズがCMなどで使われますが、お金はいつでも機嫌良く働いてくれるとは限らないのです。だから、お金に働かせる前に自分で働くことを考えるべきだと思います。

 そういう観点から考えれば、経済的自立とは貯蓄や投資だけではなく、自らの「稼ぐ力」を強化することでも可能だという考え方が大事だと思います。

 具体的に言えば以下のような事柄も経済的自立につながると考えてよいと思います。

◎会社において、自分の業務に関する専門性をより高めていく
◎会社以外の人的なつながりを増強するようにしておく
◎勤め先のルールで可能であれば、複業(副業ではなく)体制を考え実行してみる

 資産形成として貯蓄や投資でお金を働かせることも重要ですが、それはそれとして、一方では「稼ぐ力」である人的資本を強化することも重要なことであると思います。働くことは何も会社に利益をもたらすためだけということではなく、自分の稼ぐ力を高めていくことにもなりますよね。

 経済的自立のための方法は決して一つではありません。金融資産の形成によりお金を働かせるということと人的資本の強化のための自己投資という二つの面をバランス良く考えていくことが大切であると思います。
 そうしたさまざまな方法によってまずは経済的自立を図り、その後の早期退職は自分のライフプランに合わせて計画していく、というのがよいのではないでしょうか。

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