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カモネギ「サラリーマン大家」おじさんの末路

不動産投資
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本日のマーケット

  2月25日(木)前日終値増減
日経平均30,168.2729,671.70496.57
為替円/ドル106.16105.860.30
NYダウドル31,961.8631,537.35424.51

 今日の東京株式市場は、大幅反発となりました。昨日の下げを帳消しにした展開でした。ただし、上昇した銘柄は63%で全面高とは言えず、比較的冷静に動いているとの見方です。米国でダウが最高値を更新しており、ワクチンの普及と大型の経済対策の成立が後押ししているとみています。

サラリーマンの副業としての大家業

 コロナ禍の影響で飲食業、ホテル業と並んで最も影響されているのが不動産業といわれており、先行きは不透明です。
 2000年代初頭から「サラリーマン大家」という言葉がメディアなどで取り上げられ、現在に至るまで「サラリーマンの副業としての大家業」は、ある意味で憧れの存在となってきたようです。しかし、現実は苦境に立たされている「サラリーマン大家」は多く、「曲がり角」を迎えているかもしれません。

家賃滞納問題で頭を抱えるサラリーマン大家

 コロナ禍のなか、「サラリーマン大家は成り立たない」という状況になってきているようです。コロナ禍の緊急事態宣言が出されてから、あらゆる職種・業態で大きな影響が出ていますが、首都圏の不動産業界では営業自粛が続き、店舗では一人で顧客対応に追われている状況も多くあるようです。そのため当然取引量は激減しており、今後の影響が懸念されます。

 ある調査会社の不動産投資家に向けた意識調査アンケートでは、約4割の投資家が「新型コロナの影響を受けている」と回答しています。理由の第一位は、「空き室が埋まらなくなった(約32%)」、第2位が「賃借人の家賃滞納が増えた(約29%)」などがあげられています。

 とくに「サラリーマン大家」は大半の物件をローンで購入していますので、「入居者からの賃料」がローン返済の原資になっていますので、賃料が入らなければローンが払えないという状況に陥っているとみます。賃料が安価な物件ほど家賃の滞納が増えているということですので駅近でない物件を所有しているサラリーマン大家さんへの打撃は大きいですね。今後、こうした家賃滞納は増えていくでしょう。

「銀行が金を貸してくれる年収の高いサラリーマン」ほど狙われる

 私の年収は決して高くないですが、コロナ禍の前、2019年に不動産投資の勉強を始め、いくつかの不動産投資会社と、都内の喫茶店などで面談していると、「この店(喫茶店)の中で銀行がお金を貸してくれるのはあなたを含めて数人ですよ。そのメリットを最大限に活用できる今がチャンスです」と何度も何度もほぼすべての不動産投資会社の営業マンから言われました。
 サラリーマンにはそんなアドバンテージがあるとは今まで知らなかったので、思わず身体が前のめりになったのを記憶しています。私は結論から言いますと銀行の融資がつかず不動産投資はできませんでした。57歳という年齢が厳しいと説明されましたが、上場企業に勤め、高年収のYさんはうまく銀行から融資を引き出せたようです。Yさんは同僚から「節税対策に」と勧められて、新築の投資マンションを複数戸買い集めて保有しているそうです。すべてローンで借金の総額は1億3000万円。年間130万円の持ち出しがあるそうですが、節税になるとしてあまり気にしていなかったようです。
 しかし、コロナ禍で家賃滞納や空き室リスクもあって、月に10万円以上キャッシュアウトしているそうです。所得税の還付金で半額ほど回収できているそうですが、それでも3年累積で200万円ほどの赤字になっているというではありませんか。
 こんなYさんのようなサラリーマンの大家さんは今後も増え続けるのでしょう。

不動産投資会社が転売でピンハネする「三為」の問題

 私も知らなかったのですが、「三為(さんため)」と呼ばれる問題があるそうです。不誠実な不動産投資会社が転売でピンハネする構造のことらしいです。業界では「第三者のために契約を行う転売業者」を略して「三為業者」と呼ぶのだそうです。業界では「儲かるビジネススキーム」として広く採用されています。
 「三為」専門の不動産投資会社は、「レインズ」という不動産業しか見ることのできない不動産サイトで底値で物件を買い、購入価格に2~3割載せて、サラリーマンやお医者様などの第三者に転売するというのが基本的な仕組みです。
 通常不動産物件を購入する際には、買主に所有権の移転登記をする必要がありますが、「三為」の場合、自社への所有権移転登記をスキップして、我々サラリーマンなどの第三者へ転売してしまいます。そのため、自社に所有権を移転するときに発生する登記費用や不動産取得税の支払いを省略して、その分をピンハネし、そのまま儲けとしているようです。

私の付き合った不動産投資会社は「三為業者」か?

 たしかにある不動産投資会社で紹介された物件を、仲の良くなった不動産投資の営業マンに見せてレインズの情報をこっそり教えてもらったことがありますが、私に提示された金額とレインズ情報は大きく乖離していた記憶があります。当然会社ですから利益をどこかでとらなければならないので、ある程度は理解はしますが、その時は、逆に知らぬふりをしてレインズ情報をもとに指値を提示したら、案件は別のネギカモ(お医者様)に販売されてしまいました。

 三為業者かどうかは私たち素人が見極めるのは難しいです。チラシには、売り主なのか転売なのかを表示する義務があるようなのですが、その表示の信頼性を疑うとその表示では判断つきません。重要事項調査報告書見てもわかりませんし、取引した不動産の登記簿謄本をみて所有権が移転されているかを確認することになるでしょう。

カモネギとなった「サラリーマン大家」の公務員や大手企業のおじさん

 三為業者は物件の購入価格ではなく、家賃相場から物件価格を割り出して、その価格で販売しているので、その価格でわれわれサラリーマン大家が購入しても、すでに高値掴みになっているのでキャッシュフローはマイナスになります。キャッシュフローのマイナス額を小さく見せるため、ローン期間を延ばしたりするのは常套手段です。

 なぜこういったスキームに騙されてしまうかというと「不動産=不労所得」「ほったらかしで、らくちん投資」「借入は資産」などといった業者の営業トークの罠にはまっています。不動産投資は情報強者(不動産投資会社)と情報弱者(サラリーマン大家)の戦いなので、「孫氏の兵法」的にも戦うべきではないですね。

 不動産投資を始めたいと考えられている方で、不動産投資の知識を習得するにはハードルが高いと思われている方は、まず下記の「正直不動産」という漫画がお薦めです。初めて聞くワードがたくさん出てきますので、不動産投資の闇と合わせて上記のことが腑に落ちると思います。

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